管理職の皆さん、新入社員の5月病対策にはコレをしなさい

4月1日にキラキラした顔で入ってきたあなたの部署の新入社員、もうすでに疲れた顔をしていませんか?もし、すでにそんな状態だったら、ゴールデンウィーク明けには出社して来ないかもしれませんよ?
 

4月からの環境の変化に適応できず、5月の連休中に気分がすっかりお休みモードに入ってしまい、連休が明けても新しい環境でのやる気が出ない5月病というのは、大学の新入生や新社会人に見られる現象として昔から言われてきました。さらに、最近では5月病ではなくて、その症状が6月に現れる6月病が増えているなんて報告もあります。いずれにしても新しい環境に慣れることができない人たちがいるのです。
 

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5月病は、もちろん本人自身が辛くしんどいのですが、それだけでなく周囲の人も悩まされます。特に新入社員が5月病になるとその部署の人たちは大変です。新入社員に担当してもらう予定だった仕事は誰が担当するのでしょう。また、OJT担当者はOJTという自身にとっても貴重な機会を失います。会社によっては、新人の離職は上司の責任として査定に響くこともあるくらいです。
 

今回は、早期離職者100人インタビューをした身として、1年目の5月6月という超早期離職を防ぐために必要な「5月病対策」をお伝えします。私が考える管理職がやるべき5月病対策は次の3つです。
 

【1】話を聴く

【2】コミュニケーションは対面で

【3】具体例は自分以外の優秀な人を引用

 

「【1】話を聴く」は当たり前のことと思うかもしれません。ただ、ここではっきり言っておきますが、部下の話をしっかり聴けている上司は日本全国の上司の10%もいません。これは、部下と上司に限らず、先輩と後輩でも同じです。あなたはその10%に入っている自信がありますか。
 

特に4月、5月はまだお互いのことがよくわかっていない状態です。また、学生気分が抜けていないので、社会人の先輩としては「甘いこと言ってるんじゃない!」「そんなんじゃ仕事できないぞ!」と思うこともたくさんあるでしょう。私は新入社員研修を担当していて毎回思います。
 

しかし、そういった大人な意見は置いておいて、まずは話を聴きましょう。大事なことは演技でもいいので「この人は話を聴いてくれる人だ」と思ってもらうことです。そして、その場では絶対に反論しません。まずは聴くことに徹するのです。誘導尋問もダメです。もし、「イラッ!」とした場合は「どうしてそう思うの?」「なぜ、そうしたの?」と「Why」の質問を投げかけてみます。そこから、悩みのタネが出てくるかもしれません。
 

早期離職者インタビューにおいても、「もっと話を聴いてくれれば」とか「頭ごなしに否定をされなければ」という意見は多くでています。
 

「【2】コミュニケーションは対面で」と書いたように、この時期のコミュニケーションは原則対面で行いましょう。つまり、メールでのコミュニケーションはできるだけ減らした方が無難です。理由は簡単でメールだと感情が伝わりにくいからです。
 

「次から気を付けてね。」という文面だけを見てどう感じるでしょうか。優しく諭されていると感じる人もいれば、素気なく言われていると感じる人もいます。こちらは全く責める気がなくても、新入社員は「恐い」と感じてしまうかもしれません。最近の若い人はメールのコミュニケーションに慣れているので、それに合わせようと思ってメールを使う人もいますが、新入社員は業務的なメールには慣れていません。ですから、まずは対面でコミュニケーションをとるべきでしょう。ちなみに、早期離職の原因の一つとして「隣の人同士でもメールでやり取りしていて気持ち悪いと思った」という意見を挙げた方もいました。
 

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最後は、多くの人がやってしまいがちな内容です。「俺も昔は苦労したんだ」とか「俺の若い時は」というアレです。上司としては「小さなミスは気にしないでいいよ」という優しさから出てくることもある言葉です。しかし、新入社員にはときとして「ウザい」と思われます。理由は簡単、部下があなたに憧れていないからです。あなたのようになりたいと思っていないのです。新入社員からすると「この人が苦労していたレベルは自分はできないとヤバい」と思っているかもしれません。
 

したがって、「【3】具体例は自分以外の優秀な人を引用」と書いたように、上司としては自分の例を出すよりは社内で優秀と言われている人や、最年少の管理職の人などを例にとると良いでしょう。社内でもっとも優秀な人でさえ苦労したということを伝えると同時に、この苦労をいち早く抜けだせれば社内で一番優秀な人を抜けるかもしれないと期待を抱かせるのです。特に営業系の会社やある程度規模の大きい会社では効果的です。
 

私は「成長予感」と呼んでいますが、大企業に多い早期離職の理由が「成長予感の不足」です。「憧れる先輩がいなかった」「ここで働く人たちみたいになりたくないと思った」という理由で、大企業を辞めて敢えてベンチャーに行ったり、外資系に転職したりという人たちがいます。身近に感じられる先輩だからこそ、憧れとは違う存在になってしまう可能性もあるので、話を聴く中で憧れの先輩やキャリア、ビジョンを把握しておき、その先輩を具体例として示すと良いでしょう。
 

いかがでしょう。いずれも、言われているみると当たり前と感じる内容ばかりかもしれません。けれども、言うは易く行うは難し。まずはやってみるしかありません。新入社員には「とにかくやってみろ」と言うのであれば、みなさんもまずは騙されたと思って実践してみてください。
 

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