就活生が陥る(後を絶たない)「シューカツ5月の罠」

皆さま、ご無沙汰しておりました。仕事柄、就職活動の頃になると書こうという意識が芽生えます。
 

今回は4月から本格始動した(らしい)就活で、毎年見受けられる現象をダイジェストで振り返りながら、就活生が陥りやすい「5月の罠」についてお伝えしようと思います。
 

4月から就活は本格始動と言うけれど、予定に追われるばかりで実感が湧かない

 

年間にたくさんの就活生と話していますが、本格始動だと言われる4月になるからといって、何がどうなるのかわからず不安を抱えている学生が多くいます。それは今年も例外ではありませんでした。採用する企業側の視点で見ると、4月1日からは本当に戦場が続きますが、これは毎年の経験があるから言えること。一生に一度の就活に臨む学生にとっては実感のないこと。では4月には一体何が起こっていたのでしょうか。
 

面接官
 

結論から言うと選考ラッシュです。書類選考の結果が届いて面談に進んだり、面接の結果が出て、次の選考に進んだり。多くの就活生は多忙を極め、自分の現状がわからなくなってしまうこともあるようです。日々、日程調整と次の選考への準備に追われ、気づけば4月末になっているという事がほとんどで、4月も半ばを過ぎてくると、自分が就活生であるということを嫌でも実感することになるのです。
 

就活をしている実感の裏から顔を出す、5月の罠

 

そんな超多忙な4月はどうしても目の前の事に必死になります。しかし、ここに「5月の罠」が潜んでいるのです(私が勝手にそう呼んでいます)。
 

多くの企業は4月の前半から選考を開始し、5月の上旬で一旦の決着をつけます。したがって、先ほども申し上げた通り、就活生の4月の予定は「選考」が大半を占めることになります。3月まで一生懸命に出したエントリー、書類の結果を元に、就職活動していきます。世間ではこれを「持ち駒」「持ち弾」などと呼んでいるようです。
 

目の前の予定に必死になり、あっという間に4月を駆け抜けた結果、ゴールデンウィークが終わった今、これからの予定がなくなります。いわゆる「持ち駒切れ」に陥ります。
 

土下座
 

ゴールデンウィーク以降のスケジュールが真っ白になり、エントリーを締め切ってしまった企業が多くなり、全く動けなくなる。そして、持ち駒はなくなっている。これが「5月の罠」の正体です。
 

内定が出ている学生は「このあたりで手を打つか…」という具合に、納得感はさておき、就活終了を宣言します。内定が出ていない学生は言わずもがな。例年、この罠に陥り、精神的に参ってしまう就活生が多いことは事実です。
 

「5月の罠」を抜け出すのに必要な事とは?

 

目に前にある可能性に全力投球してしまうのは人の常ですし、こればかりは私も痛いほどにわかります。わかっちゃいるけど避けられない5月の罠から脱出する方法は2つしかないと考えています。
 

①常識を捨てる。覆す。
 

まずはこれまでにせっせと収集してきた情報を捨て去る事です。先輩や書籍、メディア、そして何よりも4月に走り抜いた経験。これらの情報を思い切って捨て去ってください。
 

世の中に氾濫している常識は、ある人物が上手くいった経験を綴った物語であり、決して必勝法ではありません。事実、今日この段階で内定を保有していない人がごまんといることが何よりの証拠です。必勝法があるならばそんな人はいないはずですから。
 

また、これまで固執してきた「希望業界」や「希望業種」などという概念も捨てましょう。これには驚かれる方も多いかもしれませんが、私はそう思います。職業柄、内定者の話や新入社員の話を機会が多々ありますが、自社のビジネスや自分の携わる仕事を明確に把握している人があまりにも少ないです。憧れやイメージだけで知った気になり、自分はやりがいを感じるだろうという「壮大な勘違い」を起こしているケースが多々あるわけです。裏を返すと、これまで自分が興味を持っていなかった仕事でも、きちんと把握する事で非常にやりがいのある仕事が見つかる可能性があるということです。
 

罠
 

②とりあえず走ってみる。
 

この罠にはまると多くの場合、無気力状態に陥るか、出口のない悩みの迷宮に迷い込みます。この時間が非常にもったいない。言葉を選ばずに言うと無駄です。この状態を継続することで事態が好転することは100%ないと言っても過言ではありません。そんな暇があるならば別の事、何なら就活をストップした方がまだましなのです。
 

焦りが拭えない、就活をストップし全力で遊べないなどと言うのならば、とりあえず走ってください。無理矢理でも走ってください。辛くても、苦しくても走ってください。とはいえ走る方向が分からないという方もいると思うので、おススメなのが合同説明会です。合同説明会は年末年始に開催されているイメージが強いですが、探してみると実は通年で開催されていたりします。ここで新たな企業と出会い、新たな可能性を見つけ出すことをお勧めします。
 

就活は早く決まった人がすごい、大手(有名企業)に行った人が勝ち、ということではありません。こう思い込んでいる就活生が実に多い。もしかすると、親御さんや周囲の方もそう思っているかもしれません。自分にしっかりと合った会社を見つけ出し、働いているイメージを抱くことができ、入社後に思い描いた活躍ができる内定を勝ち取るということが、真の就活勝者です(勝ち負けをつけることは好きではありませんが)。
 

周囲の声が気になる事も十分に理解できますが、就活は自分との勝負です。周りに流されず、そして流されそうな人を見つけたならば、時には厳しく応援してあげてください。企業も学生も納得のいく、最高の就職活動が広まる事を願います。
 

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この記事を書いた人

坂本啓介

小学校の恩師に憧れ、教師こそ天職と信じ教員免許を取得するも、学校教育と社会が求める教育に差を覚える。勉強を教えることだけが教師の仕事なのか?人生経験をもとに子どもたちの土台を作ることが仕事ではないのか?伝えたいこと・必要なことを、声を大にして発信することは求められていないという教師の現実に葛藤を覚える。
自分の想いを堂々と、声を大にして発信する学び場を作るべく、2012年2月、神保町大学を設立。「考えるって楽しい」をコンセプトに、通常の教育機関が言わないタブーに挑み続ける。