見えない障害の見分け方って支援者でも難しい。

今、私は障害者(知的障害者)支援の仕事をしていますが、実は高校3年の3学期まで「知的障害者に触られると、うつる」と思っていました。もちろん、ある程度の歳になれば、そんなことはありえないことくらい分かりましたが、気持ちとしてはそれくらい強い抵抗感と偏見を抱いていました。
 

大学進学前に出会ったアルバイトで、否応なしに知的障害者と接しなければならない機会があり、気持ちに劇的な変化が生じました。それ以来、ずっと知的障害者への形容出来ない意識を抱き続け、今日に至っています。
 


 

障害者支援の仕事に就いて1年半以上が過ぎ、少しは知的障害者の特性も理解してきましたが、一方で、いまだに分からないことも山ほどあります。その最たるものは、知的障害と自閉症の見分け方です。
 

厳密には、知的障害の人と、知的障害+自閉症の人の区別がハッキリと分かりません。「自閉傾向」なんて言葉もあるようで、ここまで掘ろうとすると、今の私にはカオスです。
 

大まかに述べると
 

・知的障害:世間より学力が低く、且つ、言葉の発達が遅れている。
 

・自閉症:前述した知的障害の傾向がある。コミュニケーションに障害がある。対人・社会性に障害がある。パターン化した行動や強いこだわりがある。
 

と、されています。
 

その人の性格に起因するネクラ性格や頑固さなのか、自閉症の特性としてそれらがあるのか。非常に判断が付きにくいです。
 


 

また、知的障害の人の中には、身体疾患など他の障害を併せ持っている場合があり、例えば、てんかんをはじめとしたあらゆる発作、冷え症、胃腸が過敏(下痢や便秘)、口腔関連(歯の問題や、喋り方が滑らかでない)、最近メディアで取り上げられていることが多くなった感覚過敏(聴力の偏った鋭敏さ、色彩や照度、空間に対する不得手)等々、挙げるとキリがありません。そして、その中に、自閉症が含まれています。
 

かつて、私がイメージしていた自閉症の人は、
 

・暗い雰囲気
・独り言、一人を好む
・エコラリア(覚えた台詞を場の空気を読まず繰り返す。オウム返し)
 

これらを有している人でしたが、実際に障害者支援の業務を通じて、こんな簡単な括り方など出来ないとすぐに分かりました。
 

明るくて、人懐っこくて、第一印象は違和感を感じない喋り方をする、そんな自閉症の人。います、います、全然います(こう書くとその自閉症の人は「とってもいいヤツ」と誤解されそうで不安なのですが)。
 

頻繁ではありませんが、障害者支援の仕事に就いてから「知的障害と自閉症の違い」や「自閉症の人ってどんな人?」と、たまに聞かれるようになったので、徒然なるままに書いてみました。
 

最後に、障害者支援の仕事を通じて覚えた言葉・症状のことで私が最も気になっていること。それは、アスペルガー症候群です。
 

アスペルガー症候群:言葉の発達の遅れはないが、自閉症の特徴(コミュニケーション・対人・社会性に障害がある。パターン化行動・興味の偏りがある。不器用。)を持つ。
 

これ、全然、他人事とは思えません。
 

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