カミングアウトを応援するNPOが設立!

10月11日のカミングアウトデーに設立、今年の3月9日に登記された、NPO法人バブリングの設立記念パーティーが、先日5月31日に神保町のEDITORYで開催されました。会場内は足の踏み場もないのではないかと思えるほど、たくさんのひとたちが集まり、設立祝賀ムードが漂いました。
 

バブリング代表の網谷さん(右)とPlus-handicap編集長佐々木(左)
バブリング代表の網谷さん(右)とPlus-handicap編集長佐々木(左)

 

NPO法人バブリングは「大切なひとへのカミングアウトを応援する」というミッションのもと、「ありのままの自分を表現することができ、あるがままの他者を受け入れることのできる強く寛容な社会」を作るために活動が始まりました。当面は異性愛と同性愛に関する内容が当事者視点で発信される、応援するものとなるようですが、代表の網谷さん(Plus-handicapでもライターを務めてくれています)の代表挨拶にある、
 

「生まれてから付き合い続ける性的指向や心身の状態、育った環境。事故や事件によって変えられた未来と変えられない過去。当事者があるがままの自分を受け入れるまでには、想像を超える時間と精神力が必要となります。その先に、大切な人たちとの気の置けない日々を願うならば、皆さんの勇気の一部になりたいと、私たちは思っています。(NPO法人バブリング代表挨拶より)」

 

というように、なかなか他者へ開示できない、自分の過去や精神性といった面までカバーしていく活動になるようです。サイト上にはカミングアウトの体験談をまとめた「Comingout Story」というコンテンツがあり、この記事が溜まれば溜まるほど、あるがままの他者を受け入れる社会に一歩ずつ近づくのではないかと期待しています。
 

NPO法人バブリングのサイトのスクリーンショット
NPO法人バブリングのサイトのスクリーンショット

 

カミングアウトは「開示する」側の意識や心的ハードルに関して語られることが多いですが、実は「開示される」側の気持ちも重要です。開示する側にはその瞬間に伝えたいという想いやそこに至るまでの準備がありますが、開示される側には、そこまでの想いや準備期間がなかったりもします。カミングアウトは一方通行的なイメージが付きやすいものですが、あくまでも双方向のコミュニケーション。代表の網谷さんが書く原稿は、そんな相手を思いやるものが多いことも特徴です。ぜひ、カミングアウトを通じて、多くの人が生きやすい世の中になればいいなと思います。
 

●NPO法人バブリング

http://npobr.net/
 

●網谷さんが書いた記事(一部)

「子どもが欲しいひと、欲しかったひと。」
//plus-handicap.com/2015/05/5871/

「騙したかったわけじゃない、言えなかっただけ。」
//plus-handicap.com/2015/02/4821/

「『名もなき詩』から学んだ感受性の価値」
//plus-handicap.com/2014/11/4328/

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