5月病になりそうなときのとっさの考え方5ヶ条

今年のゴールデンウィークは暦通りでも5連休、間の何日かを休めばさらに大型連休となるとあって、旅行や行楽を楽しんだ方が多かったのではないでしょうか。でも、やまない雨はないように終わらない連休もありません。連休が終わればいつもの日常が戻ってきます。
 

ゴールデンウィーク明けから表れ始めるといわれるのが5月病です。最近では6月病というのもあるようですが、どちらも新しい生活にうまく対応しきれなくて憂鬱になってしまうという点は同じです。以前「新入社員に告ぐ、こんな時はさっさと会社を辞めなさい」という内容をお伝えしましたが、今回は5月病になりそうなときに注意すべきことについてお伝えします。
 

5月病とひとくくりにいっても、具体的な身体的不調、例えば不眠、動悸、息切れ、頭痛などが表れる場合もあれば、なんとなく気分が憂鬱ということもあります。そんな憂鬱さも専門機関の治療が必要な場合もあれば、「なんかめんどくせぇな」と感じる程度の場合もあります。
 

私は医師でも臨床心理士でもないので、これからお伝えすることはあくまで個人的な見解です。ですから、布団から出られないとか、連休明けに学校や会社に行こうとしたら吐き気がしたという方は、私の意見を参考にする前に専門家に相談することをおすすめします。では、前置きが長くなりましたが、私が考える5月病になりそうだなと思ったときのとっさの考え方をご紹介します。
 

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1.ちょっとしたミスくらいなら謝れば済むことが多い
 

4月から新しく学校や会社に入った場合、ミスをして怒られるんじゃないかとか、ダメな奴と思われてしまうんじゃないかとか、不安になる方も多いと思います。特に怖い先輩や上司、先生なんかがいると「ミスをしてはいけない」と思いすぎるがあまりミスをするなんてことも少なくないでしょう。
 

ただ、ちょっとのミスなら謝れば済むことがほとんどです。ミスして殺されるなんてことはまずありえない話。また、しょっちゅう怒っている怖い人って、いろんな人に対して怒っているので、あなたがミスしても色々なミスの中の一つくらいにしか思っていません。よくないのはミスをしてもすぐ言い訳をする、ミスを認めないというパターンです。これを頻繁にやっていると周囲の印象が良くなることはないでしょう。
 

2.数年後にネタになるくらいの失敗やトラブルならやっても損はない
 

「新歓のときは絶対お前と友達になれないと思った」「あの時、〇〇先輩とケンカしだしたときはビビったよ」それぞれ私が大学と社会人の友人から言われた言葉です。問題分子でトラブルのネタには事欠かない私ですが、数年後には笑いのネタになっています。
 

そんなネタを持っていると、周囲から「スゴイよね」とか「あのときはかっこいいと思った」とか、なぜか言われることもあるものです。あのときはあれだけ迷惑そうな顔をしていて、今さら「スゴイ」とか「かっこいい」とか、どんだけツンデレなんだよと言いたくなりますが、人間意外とそんなもんです。とはいっても、「黒歴史」や「触れるのがタブー」になる失敗やトラブルはやめるにこしたことありません。
 

3.友達なんていなくても死なない
 

最近は「ぼっち飯」が市民権を得ているみたいです。10年以上前に時代を先取りして学食ぼっち飯を実践していた私にやっと時代が追い付いてきました。当たり前なんですが、友達なんていなくても死にません。「あいつ学食で一人で飯食ってるぜ」とか言ってるひとの方が長生きするわけでもありません。
 

会社を辞める時に送別会も開かれず、花束やお手紙どころか先輩からクレームメールを受け取った私でも、今はこうして生きています。あなたに友達ができないのではありません。周囲があなたの友達に値しないのです。そんな気概で日々を過ごしていたら小さなことは気になりません。
 

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4.今イケイケの奴って数年後にはダメなパターンがけっこう多い
 

先日のコラムで「新入社員で優秀な奴は、数年後にはダメ社員だ!」と書きましたが、企業の人事の方にはかなり好評でした(意識高い系のみなさんには大不評でしたが)。
 

人生には上り坂、下り坂、まさかの3つの「さか」があるというのは結婚式スピーチの代表例ですが、どの「さか」がどのタイミングでくるかなんてわからないのですから、今の自分の人生が下り坂だったとしても気にすることはありません。ましてや、今は人生の上り坂を順調に駆け上がってるリア充の臭いがプンプンしているひとでも、どこかで下り坂を転げ落ちるかもしれません。
 

「なんであいつばかりひいきされて、自分は損ばかりさせられるんだ。」と思うときには、「それでもあいつだって明日には交通事故に遭うかもしれない」とか「あいつが結婚して子供ができても、きっと娘が高校生になったら『ママ、洗濯物一緒に洗わないでって言ったでしょ!』って、わざと聞こえるように言われるんだ」と妄想を巡らせるのもよいでしょう。変にうらやましさを持たないことが鍵です。
 

5.周囲はあなたが思ってるほど、あなたのことを気にしてない
 

「変な奴って思われたらどうしよう」「自分の評価が下がったらどうしよう」と悩んでしまい、会社や学校に行くのが憂鬱になってしまう人もいるでしょう。でも、本当に周囲はあなたのことをそんな風に思っているのでしょうか?いや、そもそもあなたはそんなに気にされるだけの存在でしょうか?多くの場合、学校でも会社でも、あなたと二人だけで一日過ごす人はいないでしょう。誰もが様々な人と関わり合いながら生活しているため、あなたのやったことや言ったことのすべてをいちいち気に留めているわけではありません。
 

「見てないと思われても意外と見ているものだよ」なんて先輩に言われるかもしれませんが、いくらなんでもあなたの発言の一言一句や行動の一挙手一投足まで見て覚えているわけありません。あなたも周囲の人のことすべてを見ているわけではないように、周囲の人たちもあなたのことを常に見ているわけではありません。「多少は気楽に行動しても大丈夫」くらいに思ってみましょう。
 

以上、5月病になりそうなときな考え方、気持ちの持ち方5か条です。いかがでしょうか。世の中甘くはないですが、意外となんとかなるものだったりもします。会社行くのが嫌だな、学校行きたくないなと思ったら、この5か条を思い出してみてください。
 

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この記事を書いた人

井上洋市朗

「なんか格好良さそうだし、給料もいいから」という理由でコンサルティング会社へ入社するも、リストラの手伝いをしてお金をもらうことに嫌気が差し2年足らずで退職。自分と同じように3年以内で辞める若者100人へ直接インタビューを行い、その結果を「早期離職白書」にまとめ発表。現在は株式会社カイラボ代表として組織・人事コンサルティングを行う傍ら、「生きづらい、働きづらい環境を変える方法」についての情報発信を行っている。