すきなひととセックスするとき「コンドームに穴あけたい」って思った私。

すきなひとがいます。まったく叶わない恋愛なので誰にも言ってないし、言うつもりもないから、ここに書くことはかなり勇気が要ることだったりします。
 

その人との関係はソフレ。添い寝をしてもらう関係。
 

割り切った関係のはずなのに、私が本気ですきになっちゃって、彼にその想いは隠しています。
 


 

添い寝ってすごい偉大で、彼の腕に、胸に抱かれた瞬間、ぶわーって全身が気持ちよくなって、優しく撫でられたり、軽くキスしたりしてくれるだけで、もうめちゃくちゃしあわせな時間。
 

彼と別れたあとも全身ぼーっとしたままで、脳みそドロドロに溶けてるし、お花畑でちょうちょと遊んでます。
 

そんな彼に初めて添い寝してもらったとき、イチャイチャが過ぎちゃって、というか盛り上がっちゃって、セックスしたくなりました。彼もおんなじような様子で「どうする?」なんて聞いてきたけれど、涙を飲んでお断りしました。
 

会ったその日にセックスするのは浅はかすぎないか?このときはまだ理性が働いていて、そして、好きの気持ちがまだそんなでもなくて。でも、バイバイして、すぐにまた会いたくなって、彼に連絡する私。
 

今度会うときはセックスしちゃうかもな…って考えが頭をよぎりつつ、会う前日になって、コンドームがないことに気づきました。
 

いや、あるにはある。あるんだけど、彼氏が買ってきた、なんかもっさいパッケージの分厚いお徳用コンドームしかない!ダサいから出したくない。
 

そう、彼氏はいるんです。でももう1年くらいセックスしてなくて、今は友達みたいな関係性。
 


 

コンビニに走って、改めてまじまじと見てみると、結構堂々と置いてあるコンドーム。「0.01ミリ」って書いてある、真っ黒のパッケージを手に取って、0.01ミリ、恐ろしく薄い、そんなんで守れるのか、3つで1000円もする、高い、でも必要経費、とぐるぐるしながら、買ってきました。
 

でも、彼との距離が0.01ミリしかないのは良いこと。
 

コンドームを買ったこと、彼氏にバレたら流石にまずいので、パッケージはバラバラにして袋に詰めて捨てました(このコラム読んでませんように…)。
 

コンドームを化粧ポーチの中に入れようとして、ふと、0.01ミリの文字を見つめながら、
 

「これに穴開けたい…」と頭をよぎりました。
 

とりあえずスマホで 「コンドーム 穴」で検索。
 

針で開けるのがデフォっぽい。でも、開けたら、出したときに漏れるから「穴開けられた!ってすぐバレる」とも書いてありました。
 

まあ当たり前。でも開けたい。
 


 

だいすきな人とは結ばれないんだから、
せめて彼の遺伝子をついだ子どもほしいじゃん?
そしたら彼と一生繋がってられるじゃん?
つなぎとめておけるじゃん?
絶対男の子がいいじゃん?
彼がしぬほどイケメンだから、
彼似の超かわいい男の子を産んで、溺愛して、将来デートしたいじゃん?
 

彼の子どもをはらんだら、田舎に帰って一人で産みます。コツコツ仕事しつつ、なんとか親子で食べていけるくらい一生懸命がんばって、子どもには大変な思いをさせるかもしれないけど、でも親ひとり子ひとり、つつましく生きていきます。
 

いやいや、私、子育てなめてる。
夫婦でも大変なのに、一人でなんてできんの?
田舎帰って37歳独身で子どもいて。
仕事なんて見つからないじゃん?
子どもと二人で孤独で、辛くて泣けてくるだろうし。
彼に会いたくなるだろうし。
彼と結婚したかったって思うだろうし。
しんどくなるじゃん絶対。
 

ほんとに、なめてるわ…と思いながら、コンドームをそっとポーチにしまいました。もちろん、穴はあけずに。
 

でも、37歳にもなって一瞬でも「コンドームに穴あけたい」って思ったこと。考えが幼い。幼すぎる。
 


 

37歳の女性って、家庭もって、子育てしながら家事やって、仕事にも行って。自分の時間とかないだろうし、悩みや不安もいっぱい抱えてるだろうし、一般的にはすっごい多忙だと思う。
 

でも、そんな女性の中に混ざれていない、この私。
ソフレに本気で恋してコンドームに穴あけたい、とか言っちゃってる、この私。
 

しょうもない。
こんなしょうもない37歳がここにいます。
 

でも、冷静に自分のことを考えてみると、いまさら、幸せのテンプレ的な37歳の女性にはなれなくて。幸せな輝かしい世界には、飛び込んでいけない。
 

一生懸命に婚活して、結婚したいわけでもない。私がしたいのは恋愛。すきな人と同じ時間を過ごしたい。ただそれだけ。
 

だいすきな彼に添い寝してもらって、やわらかな時間を過ごすことで、「幸せのテンプレから道を外れた37歳独身女性」としての生きづらさがしゅわしゅわと消えてく。
 

清く正しくなんて生きてられない。
根本的な解決なんてなってないかもしれない。
でも、私のしんどさやつらさって、こんなふうに解消しちゃだめ?
 

どうしても一生懸命になって、今の私の状態をよくしなきゃいけないのかな…
 

私には今そんな元気も勇気もない。だって、生きづらいから。だからこうしてなんとか毎日を乗り切っていくために、添い寝してもらったり、セックスしてもらったりして、凌いでる。
 

そんなひとだって、いるんです。
 

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