みなさん、ごきげんよう。矢辺です。
毎年発表になります今年6月1日時点の障害者雇用状況が11月26日に発表されました。
平成26年 障害者雇用状況の集計結果
この集計の詳細は昨年度の記事をご覧ください。
2013年(平成25年)障害者雇用状況の集計結果からみえる、これからの企業が行なわなければならない障害者雇用とは?
//plus-handicap.com/2013/12/2351/
今年の結果としては、雇用率が昨年の1.76%から1.82%と上がりました。
その中でも大企業が法定雇用率の2.0%を超え、2.05%となりました。
人数ベースの雇用者数は?
今年発表された43万1225.5人。障害者雇用の世界では、障害者1名の採用を1ポイント、重度障害者1名の採用を2ポイント、短時間勤務者1名の採用はそれぞれ半分のポイント(重度障害者の短時間勤務者は2ポイントの半分で1ポイント)として計算していますので、実際の人数ベースではありません。したがって、この40万という数字は”人”ではなく、”ポイント”だと考えられます。
ということで、実際の人数ベースでどれくらい障害のある方が雇用されているか見ることが大事だと思っています。障害があっても人ですから。
・企業における雇用人数:34万4852人
厚生労働省の発表が43万1225.5ポイントですから約8.6万の差があることになります。
・企業と国の機関など含めた雇用人数:41万35人
厚生労働省の発表だと51万7519ポイントで約10万の差があることになります。
過去5年間の雇用純増数は?
「雇用純増数」とは、「前年に比べてどれくらい新規で雇用されたか」という数字です。今年の純増数の昨年度対比をグラフ化してみました(1倍以上で新規で雇用された数が昨年より多いことになります)。
昨年は法定雇用率が2.0%になったことで雇用純増数が上がっています。今年は法定雇用率に特に変化がなかったこと、また、大企業の法定雇用率が昨年の時点で1.98%とほぼ達成状況だったこともあり、雇用純増数が昨年度より減ったと考えられます。毎年雇用純増数が増えていた精神障害までも減ってしまいました。
この数字をみて、私は来年、おそくとも2年以内に法定雇用率があがると考えました。
これまで右肩上がりで雇用率は上がり続けています。この伸び率を保つためには「どれだけ新規に障害者を雇用するか」が大切になります。「○○件就職した」と言っても転職では雇用率は上がらないため、今まで採用されていなかった障害者が新規に雇用されることが大事になります。そのためには、法定雇用率を上げることが手っ取り早いのです。また、精神障害者の雇用義務化も合わせて法定雇用率アップの理由付けにする気がします。
そろそろ年の瀬。来年のことを言うと鬼が笑うと言います。私の予想が外れたら、笑って許してもらえれば幸いです。