障害者の法定雇用率が2%になるメリットとデメリット

こんにちは、こんばんは。矢辺です。
 

ここ何週間か障害者雇用について書いておりますが、今日も障害者雇用について書きます!
 

というのも、ご存知の方も多いと思いますが、4月1日から企業の法定雇用率が1.8%から2%にアップします。障害者活躍組織コンサルタントとして、このネタに触れない訳にはいきません。
 

ということで、2%に法定雇用率があがるメリットとデメリットを書いていきます。

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■メリット
これはわかりやすいですが、やはり雇用数が増えることです。目標数があがれば、それだけ雇用される方の数が増えるハズです。最近は、身体障害の採用が難しいと言われているので、精神障害の方の雇用が増えることも想定されます。
 

私のブログからの転記ですが、障害別採用数の増減は下記の通りになっています。
 

<2010年から2011年>
 ・身体障害:1万6,362人増
 ・知的障害:1万348人増
 ・精神障害:4,176人増
<2011年から2012年>
 ・身体障害:6,284人増(前年比:-1万78人)
 ・知的障害:7,071人増(前年比:-3,277人)
 ・精神障害:5,065人増(前年比:+889人)

 精神障害のみ、かろうじてプラスに転じていますが、他の障害に関しては、雇用数は純減しています。つまり、企業も含めて、全体的に社会で人を雇用する力が減っているのでしょう。まぁよく言われていることですが。

 また、身体障害の人の雇用は、前から言われていることでしたが、だいぶ採用が難しくなっているのでしょう。1万人も雇用数が減っているのは、企業が採用したくないのではなくて、採用市場において、企業が採用したいと思える身体障害のある人がいないことが想定されます。

 

今回の法定雇用率で各障害の採用数がどれだけ増減するかは、今後もチェックしていきたいと考えています。
 

■デメリット
雇用数が増えるだろうから、デメリットはないのでは?と思う方もいらっしゃるかも知れません。しかし、私はあえてデメリットをお伝えしたいと思います。
 

前回の「障害者活躍組織コンサルタント」っていう変な職業でもお伝えいたしましたが、現在、会社、障害のある本人、世の中は、

入社がゴールで「障害のある人がいかに社内で活躍するか」

という軸をほとんど持っていません。
 

この状況の中でただ雇用が増えたとしても、ただの無感動で働くことが蔓延してしまうのではないかという危惧があります。このような状況では、障害者はただ働くだけで、同じ社員として扱われない、最悪の場合は、ただ居てもらうだけの雇用になってしまいます。
 

障害のある人も「お金のためだけに働く」と言うことであればまずは問題ありません。しかし、実はお金をもらい続けるためには、実はお金のために働く以上に、自分が何のために働くのか?ということを通じて価値を発揮する。または、スキルアップや能力アップを目指す必要があります。
 

お金のためだけに働いてしまっては、お金がもらえればそれで満足になってしまうので、スキルアップや能力アップがおざなりになってしまう可能性がありますし、実際にそういう人をみてきました。
 

だからこそ、ただ単に雇用率がアップするだけでは、デメリットもあるのではないかと考えています。
 

私は障害者雇用の法定雇用率のアップについては、このような問題意識を持っています。しかし、法定雇用率は私が影響できる範囲外のことなので、引き続き、日々の障害者活躍組織コンサルタントの仕事に邁進したいと思っています。

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