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society
そこには障害者なんていなかった。1年間のデンマーク留学を終えて。デンマーク留学記⑰
2017年12月、エグモントホイスコーレンを卒業する日がやってきました。日本では「障害者」だということに悩み、デンマークに行ってからは「障害ってなんだろう」っていうことに悩み、そして「障害者っていないんじゃない?」へ変わった。たぶんそれは「障害者だから」という言い訳を、障害者にも障害者を取り囲む社会にも許さない国にいたからだと思います。 -
human
「障害者」ではなく「障害を持つひと」に変わった。エグモントで学んだこと。奥山修平さんインタビュー。デンマーク留学記⑯
青春真っ盛りだった頃、体育祭で騎馬戦をした日、首から下が動かなくなった。だけど、今はそんな日々も思い出すのに時間がかかる。173㎝の身長を車椅子にのせ、春のポカポカした陽気とマイナスイオンを常に身体中の細胞から発しているような雰囲気の奥山修平さん。今年の一月からエグモントホイスコーレンに留学している彼に、障害について、そしてデンマークと日本についてお話を伺いました。 -
lifestyle
障害者とか介助者とか、その役割に縛られず、互いに助け合う42kmウォーキング。デンマーク留学記⑮
私が通うエグモントホイスコーレンでは、毎年秋に恒例イベントが行われます。それは全校生徒で42㎞を2日間かけて歩くという、ウォーキングマラソン。その恒例行事が刻一刻と迫っていた日。私は小枝のような吹けば倒れる、どつけば転がるバンビ足をしているので、先生にある相談していました。「筋ジストロフィー(らしき持病の)高橋。不覚ながら、15㎞が限界だと思います…無念!(泣)」 -
culture
障害者にとって旅行はぜいたくか?デンマーク留学記⑦
私が通うエグモントホイスコーレン。3月末から4月初めまでの約2週間、修学旅行として総勢40名でデンマークからイスラエル・パレスチナに向かいました。深夜12時に出発。障害のある学生の搭乗に時間がかかり、往復の飛行機はどちらも1時間以上の遅延。5人以上の車椅子利用者の搭乗は、事前に連絡をしていても、時間がかかるものです。 -
culture
障害があっても準備は自分たちで。デンマークからイスラエルへの修学旅行。デンマーク留学記⑥
私の通うエグモントホイスコーレンでは、毎年春に2週間ほど全校生徒で修学旅行に行きます。今回、私はイスラエル・パレスチナに行くことになりました。準備も本番も基本は自分たちの手で。旅行の準備の話題はとにかく、どうやって車椅子やシャワーチェアを持っていくか。バスや飛行機の中で座位を保つのが難しい障害のある皆をサポートするか。 -
society
エグモントホイスコーレン探検隊。デンマーク留学記⑤
私が通うエグモントホイスコーレン。この学校はとっても広く、200人の在校生が学ぶ校舎に全員が住む寮、キッチンやジムやプールなど学校内の地図を見てみただけでは、どこに何があるのかさっぱりわからない。学校に来て1ヶ月経ち、ようやく今自分がどこにいるのかわかるようになってきましたが、いまだに授業で移動するときに迷ってオロオロ。 -
society
自分の人生を考えるために隣にいる人の人生も考えるエグモントホイスコーレ。デンマーク留学記④
フォルケホイスコーレって、知っていますか?約150年前にデンマークで生まれた「大人のためのフリースクール」のことです。北欧ではポピュラーな教育制度だと聞いていたけれど、私もここに来るまでどんな学校か、どんな授業があるのか、はっきりと説明できませんでした。わかりやすく言えば「対話を通して人生を学ぶ学校」です。 -
other
門をくぐったら世界中のいろんな障害を抱えた人たちが目の前にいた。デンマーク留学記③
2017年1月、日本から約15時間、デンマーク第二の都市オーフスの近くにあるEgmont Højskolen(エグモントホイスコーレン)。その門をくぐったとき、私はたじろいだ。あまりにも多くの、いろんな障害を抱えた人たちが目の前にいたのだ。通うのではない。1年間彼らと、この建物の中で「生活」をするのだ。どうなるんだろう…。私の心の中はもう重量オーバーである。