皆さま、当コラムにお越しいただき、誠にありがとうございます。
『元うつ病は、新しい彼氏・彼女に対して自分の病気だった過去を話すべき?言わないでおくべき??』
今回はこのテーマについてお話したいと思います。
恋愛してる時は単純に良い意味でドキドキしてたいのに、この問題のせいで『(うわ〜どうしよう。。。)』と、嫌なドキドキを感じてる元うつ病の方、絶対いると思うんですよね。正直このテーマについては、僕自身色んな人に話を聞いてみたいくらいなんですよね。もう、単純に気になります。他の人はどうしてるんでしょう。
簡単に自己紹介
改めまして、こんにちは、僕は宮原といいます。元々は会社員をしていましたが、うつ病になり休職、そして退職し無職となりました。それから数年の時が経ち、現在はリア充をしております。リア充が職業といって差し支えないかもしれません。副業としてプラスハンディキャップでインターンをしています。
どれほどのリア充か、ここ最近の出来事で具体的に申しますと、
・武道館で開催されたサカナクションのライブを彼女と楽しむ
・高尾山へ彼女とトレッキングをする
・一泊二日、箱根温泉旅行を彼女と楽しむ
といった感じで、大変リアルが充実した時間を過ごしていました。僕クラスのリア充生活をおくっていますと、ふとした昼下がりのティータイム(天井の配線が丸見えタイプの内装のカフェ)でも、
「僕はリア充なんじゃなくて、むしろ【リア充】という概念が僕自身なんじゃないか・・・?」
『宮原=リア充ではなく、【リア充=宮原】・・・・?!』
といったことを考えがちです。どこからどう見てもリア充です。My Life is Riajyu.
まず、僕自身はどうしたか?
さて、タブを閉じられる前に改めて本題に戻りますね。
『寛解した(治った)あとに出会い、そして付き合うことになった恋人に、昔うつ病だったことをカミングアウトする?しない??』
についてですが、僕自身は、彼女に言いました。むしろ、付き合う以前の初めて会った時に言っていました。
なんで話したかと言いますと「何も考えてなかった」というのが正直なところです。今はフルネームを出しながらネットにうつ病ネタの文章を書いていますが、数年前から人前でペラペラとうつ病ネタを喋っていたこともあり、抵抗感がかなり薄れていたからです。しかし、そんなノープランだと危険極まりないので、僕が割と真剣に考えました次の3ステップをお伝えします。迷われている方に参考として頂ければ幸いです。
ステップ1:単純に、あなたはうつ病の過去を人に言いたいですか?
まず大事なのは「あなた自身が、言いたいと思っているかどうか」です。ぶっちゃけ、どうですか?
うつ病だった過去は、決して軽くない出来事だったと思います。大なり小なり、あなたの人生に何かしらの影響を与えてると思います。ですが、別に、あなたの全てを言う必要もないと思うんです。大きな出来事だったが故に「うつ病だった自分」があなたのアイデンティティ的なものとして心の中に残っていて、どうしても言わないといけないんじゃないかと思い込んでいるだけかもしれません。
僕だって、彼女にはうつ病のことは話しましたが、実はイカれたレベルのスプラッター映画が大好きだということは隠しています。その方が多分平穏ですし、言わなくていいと思っているからです。なんの話だ。
というわけで、ゆっくり考えて頂いた結果、「やっぱり、言いたい!」という方は、次をご覧ください。
ステップ2:恋人が、うつ病に対してどんなイメージを持ってるか、さぐりをいれてみよう
「うつ病だったことを話してみよう」と思ったあなた。もう、言いたくてたまらない、隙あらば言いたいかもしれませんが、ちょっと待ってください。可能であればその前に「恋人がうつ病についてどんなイメージをもっているか」の確認をしてみましょう。
うつ病などの精神疾患に限らずですが、人間は年齢や社会経験・人生経験によって、物事にたいして様々な偏りを持ちます。良くも悪くも。そして恋人が、うつ病に対してたまたま悪い意味で偏ったイメージをもっている場合、うつ病だった過去を伝えることで関係性が何かしら変わるかもしれないリスクがあります。
例えば、あなたが桃太郎だとするじゃないですか、むかし話の。桃から生まれたあなたは、イヌ・サル・キジと一緒になってめっちゃ頑張って鬼を退治して、村人やお世話になったおじいさんやおばあさんに宝を配ったとしても、そもそも「鬼」のことも、あなたが正義のために戦ったことも知らない恋人からしたら、あなたは単に大量虐殺を行い、財宝を奪っていく暴君のように映ってしまうんです。そんな風に見られちゃったら、もう絶対ドン引かれちゃうじゃないですか。あなたの手は鬼達の血で汚れてしまっているんですから。なんだこの例え、あってんのか?
まぁ、とにかくそういうことで、ある程度、うつ病の実情に対して認識が間違ってないか確認する必要はありますよね。僕の彼女の場合はどうだったかというと、以前の職場で身近な先輩がうつ病になって辛そうにしていた光景を見ていたようで、割と肯定的といいますか「うつ病って本当大変らしい」という認識だったので、結果的にセーフでした。
というわけで、言っても大丈夫そうな感じだと分かったなら、いよいよカミングアウトです。最後のステップに進みましょう。
ステップ3:安心するプラスアルファの情報も併せて伝えよう
さて、あとは言うだけなのですが、少し気にしてもらいたいのが「安心する情報」も添えてあげることです。
安心する情報というのは、代表的な例でいうと、
・もう病院には通ってません
・薬も飲んでいません
などです。「今はすっかり元気で、過去の話ですわ」感を出すのが大事なのかと思います。
また、話の流れで言えるなら、うつ病を経験したことによるプラスの面といいますか、良い話みたいのも添えると尚良しです。
例えば、『以前よりも人に対して、、、、、、、、、優しく接することが出来るようになれました』みたいな「ためたなー、エラくためこんだなー、間。」と思われるくらいの言い方して、すごく素敵な経験した雰囲気を醸し出しつつ伝えるのも良いでしょう。
マイナスっぽいことも、結局プラスに伝えるっていう「最も苦しかった経験は何ですか?」という質問を就職面接でされた場合の答え方講座みたいなこと言ってますが、まぁそういうことです。
百聞は一見にしかずじゃないですが、うつ病を体験したあなたは色々理解が進み過ぎたが故に、いつの間にか「うつ病を、あまりよく知らない人」の気持ちが分からなくなっている場合があります。なので、こういったアフターフォローのようなことは必要かなと思いました。
まとめ
ということで、迷ったときはこんなステップで確認してみましょう。
「まず、あなたが言いたいのかどうか」
「言わなきゃいけないわけじゃないよ。でも、言いたいのなら、相手のうつ病に対する認識に、ちょっと探りを入れてから」
「言った後には、安心してもらう情報も添えて」
決して、これが正解というプランではありません。ですが、もし迷い悩まれている方の、何か参考になれば幸いです。
おしまい。