内閣府がまとめた合理的配慮等具体例データ集

先日、私のfacebookのフィードに流れてきた「合理的配慮サーチ」という文字。何コレ?と思い、リンクをクリックしてみると内閣府のサイトにたどり着きました。
 

「合理的配慮サーチ」のサイトのスクリーンショット
「合理的配慮サーチ」のサイトのスクリーンショット

 

合理的配慮とは、障害者が日常生活や仕事先、教育現場などにおいて、障害が理由によって起こる困難などを取り除くために実施する配慮のことを指します。障害の種類や程度も障害者によって様々なので、障害者全体に対して配慮が必要となる場合もあれば、個別で必要となる場合もあります。
 

例えば、目が不自由ならば教育現場では何を配慮すればいいのでしょうか?精神に障害を抱えているならば職場では何を配慮すればいいのでしょうか?この問いかけにスムーズに回答が出てくるひとのほうが、現在ではまだ少数派です。配慮する側に情報やアイデアがない場合が多い今、今回のような合理的配慮に関する具体的な事例集は非常に使い勝手のいいもので、有意義なものです。
 

サイトを覗いていただければ分かりますが「障害種別から探す」「生活の場面から探す」という大きく分けて2つの検索カテゴリがあります。個人的には、障害者雇用における配慮事例などを集めたいので「雇用・就業」というテーマからの検索は、一定の頻度で活用しそうだなと感じます。
 

障害者は700万人いるといわれているので、配慮の手法も700万通りですし、日常、職場、教育現場といった場面ごとで考えれば700万を3乗しなくてはいけないのかもしれません。その観点から見れば、合理的配慮サーチの情報の量と質は多いのか少ないのかそれぞれ判断が異なるものだと思いますが、配慮事例がまとまっている情報源が少ないこともまた事実であり、内閣府が公的機関としての役割を果たしまとめたこのサイトは価値があるものではないでしょうか。
 

とは言っても、多くの障害当事者にとって、自分の障害を一番知っているのは自分自身です(障害の種類や程度、状況によりますが)。自発的に配慮項目を説明する準備を行い、自分から改善提案を行っていくことが、スムーズな配慮が整備される近道かもしれません。
 

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