新型コロナで急遽帰国。アメリカで何をしたかったか、これから日本で何をしていくか。:ボストン冒険記②

ボストンに来てちょうど1ヶ月が経過した3月中旬、アメリカ国内でも新型コロナウイルスの感染拡大が喫緊の問題となってきたため、急遽日本に帰国することになりました。
 

まずは、今回のアメリカでの研修でどんなことをするつもりだったか、最初の1ヶ月の間にどんなことをしたかを少し紹介します。
 

私の研究テーマは、10〜20代の若者を対象とした精神疾患の予防策に関する内容です。なぜ若者層を対象としたかというと、日本の状況から考えても、若者を対象とした予防策は、人口全体に対して重要な役割を担っていると思ったからです。
 

・日本の精神疾患患者は今や400万人規模
・そのうちの37.2%が24歳以下
(参照:厚生労働省「患者調査」より作成された資料、平成26年時点)
 

世界の状況からみても、10〜20代の脆弱性についてはしばしば言及されます。
 

精神疾患を有する総患者数の推移
 

精神疾患を有する総患者数の推移
 

これは自分自身の経験とも重なります。
 

私は19歳前後に発症しましたが、当時は病院に相談することも恐れ(診断名がつくこともつかないこともとても怖かった)、身に起こる異常に対してどう対処していいかもわかりませんでした。こうした苦しさは、適切な認識と、対処の方法を知っていれば、軽減できたものだと思います。そこで軽減できなかったことが今になっても影響しているだろうと思うと、結構やるせない思いです。
 

若くして発症すればその分、その後の人生にも長く大きく影響することも多いと思います。こんな思いをする若者が一人でも減るにはどうしたらいいか、それは予防と早期の介入だと思ったので、今回こうしたテーマ設定をしました。
 

研究手法として考えたのは文献調査とインタビュー調査です。インタビュー調査では、若者を対象とした予防策を展開している在米の団体の方々に、その分野においてどんな課題があるか、今後の対策などを聞き取りしたいと考えていました。
 

最初の1ヶ月は、まずは研究の目標や骨子を考えて、今後どのように進めていくかを所属研究室のスタッフの方に相談していたところ、冒頭のとおり、急遽帰国となりました。
 

海外でもし新型コロナウイルスにかかってしまった場合、外国人だという理由で治療を後回しにされるかもしれないなど、実際にはないかもしれないけど、もしかしたらあるかもしれないという不安もあり、帰国に踏み切りました。
 

今でこそ、自分が今安全に過ごせているのは、確実なタイミングで帰国できたからだと納得しています。でも。帰国してすぐの頃の心境は、これから本格的に研究頑張るぞ!と気持ちが盛り上がってきたところだったし、かつ再渡米できるかわからないことも本当に本当に悔しく思っていました。現地だから感じられること、考えられることにとても期待していた分、そしてそうした体感や経験を元に今後の身の振り方を考えたかった、つまり、ある意味今回の海外研修に人生かけていた身としては、悔やんでも悔やみきれないというのが正直なところです。
 

コロナに対して思うところは、「全く、私の将来どうしてくれるんだ!」
 

…と、思っていましたが、しかし、悔やんでばかりいてもしょうがないし、1ヶ月だけだったとしてもアメリカに滞在できて良かったという気持ちも間違いなくあります。短い期間の中でも素敵な出会いがたくさんありましたし、幸いなことに、日本に帰ってきてからもオンラインで授業を受けたり、研究活動も少しずつ進めることができています。新しくできた友達との交流も続いていて、日々の励みになっています。
 

帰国して一ヶ月が経ち、自分の置かれた環境はともかくとして時間はたくさんあるし、自分にとってはいろんなことをインプットする時期だと思って、気を取り直して頑張ろうかなとようやく思えてきたところです。今インプットしておくことは、いつかアメリカに戻れた時にきっと役に立つと信じて。
 

ボストン冒険記②

ステイ先の家主さんらと。晩御飯はいつもみんなで食べました。


 

そんなわけでこのボストン冒険記も2号目にして最終号になるかもしれないという状況となってしまいました。人生、自分にはどうしようもないことはいつでもどこでもある。でもやっぱり、もっと冒険したかったなー!!
 

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今回の海外研修は、公益財団法人ダスキン愛の輪基金が実施している「障害者リーダー育成海外研修派遣事業」の第39期個人研修生として選んでいただいたことにより実現しました。

ダスキン愛の輪基金|
https://www.ainowa.jp/index.html

ミスタードーナツのレジ横の店頭募金もこの事業につながっています。全国の皆様のご支援のもとで学ばせて頂いております。
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