皆さん、ごきげんよう。矢辺です。
編集局より自分が影響を受けた本を紹介していく特集を組むので、第1弾を書いてほしいという依頼がありました。そこで、今日は私の人生に影響を与えた本をご紹介します。
私が影響を受けた本は生きがいの本質―私たちは、なぜ生きているのか (PHP文庫)です。
この本は、昨年の夏前にある方から紹介されて読んだ本です。当時は、起業して1年経ち、めちゃめちゃお金がなかった時期でした。なんとか生活していくことはできていましたが、食費を切り詰め、もやしに感謝する日々。好きなお酒が飲めないことも辛かったですが、それ以上にお金がない、売上をあげられない、お金を集められていないということは、誰にも必要とされていないんじゃないかという不安や焦りなどを感じていました。そんな時にこの本に出会い、衝撃を受けました。書いてあることをまとめて言ってしまえば、以下の通りです。
人間は思い通りにならない人生を自分で決めて生まれてくる。そして、その思い通りにならない人生を通じて学び、成長する。人生は万事全て順調である。
スピリチュアルが苦手な人からは嫌われてしまうかもしれない話ですが、ぼくはこれに本当に救われました。
今つらいのは自分で決めてきたんだ。今の状況も万事順調なんだ
自分が決めたのであれば、この現状から自分が学ぶことはなんだろうか
自分が今の状況から学ぶことはなんだろうか?と自らに問い、納得する答えが見つかれば、おもしろいことに心の中が変化するんです。今まで感じていた不安や焦りが消えるのです。人間は答えが見つかると安心できるんでしょうね。
例えば、お金の問題ならば、「お金がない状況から自分が学ぶことはなんだろうか?」と考え、「今はお金の大切さを知る時期なんだなぁ」と納得できたら、お金がない不安はかなり解消します。今、自分に起きている問題が自分にとって必要なことだと思えるからです。
今の問題は今の自分に必要なことだからこそ起こると考える。その結果、不安や焦りがなくなると、感情をある程度一定に保つことができ、自分のやっていることに集中できるようになりました。最悪の状態から抜け出られたのはこの考え方だったからだと思っています。
また、この考え方は、個人への相談の場面でも活かされました。とても大変な状況にいる方・いた方のお話はズシリと重たいものがあります。そのような相談を受けると、相談員も引きずられて一緒に悩み込んでしまったり、場合によっては一緒に気分が落ちてしまう相談員もいます。
しかし、私は、「その人に必要なことがその瞬間に起こる」というスタンスで相談を受けていると、一緒に悩み込んでしまうことはなくなりました。今の状況は相談者にとって必要なことだからこそ起こっていて、そこに気付けるかどうかが大事なこと。これを伝えることが相談員として大事なんだと気づいたときには、客観的に物事が見られるようになり、相談を冷静に対応できるようになりました。
今、生きづらさを感じていらっしゃり、それを改善したい・楽になりたいと思ったら、こう自らに問い掛けてください。
この状況を自分が起こしたいと思っていたら、今のこの状況から学ぶことはなんだろうか?
この問いかけに納得する答えが見つかったら、きっとあなたが次にやりたいことが見つかるでしょう。生きづらさは思い通りにならない人生を受入れた時になくなると考えています。
この本は、「人間関係」「死」「病気・障害」という観点からその問題の意味を語っています。ご興味があればぜひお読みになってください。
生きがいの本質―私たちは、なぜ生きているのか (PHP文庫)
本文中にもありますが、この考え方はあくまでも人生の杖です。杖が必要ない人もいれば、この杖じゃなくて別の杖が良いという人もいます。私が考えるの人生の杖はこの本から学んだと受け取っていただければ幸いです。