アトピー人生で不自由しまくったからこそ、人生の目標ができた

みなさん、こんにちは!アトピーと付き合いながら会社を立ち上げた野村です。約3ヶ月ぶりの投稿となりました。
 

しばらく記事を書く余裕もなくアトピー対策サイト「アトピン」(http://atoping.com)の開発をしておりました。いざ開発するとなると、なかなか思ったように進まず、日々つまずきまくっています。
 

サービスの価値がなかなか分かってもらえなかったり(私の伝え方が悪いのかもしれませんが)、順調だと思っていたのに急に連絡がつかなくなるなんて事もあったり。こんな逆境の中では、むしろアトピーが悪化するんじゃ・・という感じですが、それでも「自分がやらなくては」という使命感をバネに、開発を続けています。
 

以前、編集長に記事として「アトピン」を取り上げて頂いたこともありましたが、「アトピン」は、アトピーの人が日常的に活用している、症状を抑えるための対策や小技、テクニックなどを集めたクチコミサイトです。
 

アトピーの人のための口コミサイト「アトピン」
アトピーの人のための口コミサイト「アトピン」

 

アトピーである事を否定するほど、人生がつまらなく思えた

 

私は生まれた時からアトピーですが、夏でも明るいところでは半袖を絶対に着なかったり、ちょっとでも顔が赤いと、肌に良くないと分かっていても一生懸命メイクで隠したりと、とにかく症状を隠して、「アトピーじゃない人」をずっと演じて生きてきました。
 

でもアトピーじゃない人を演じれば演じるほど、アトピーじゃないひとになれない自分が腹立だしく、もどかしく、「どうしてみんなと同じになれないのか」という劣等感が日々大きくなっていきました。
 

今でも普段の生活の中で「アトピーの人生はガマンが多くてつまらない」と思う瞬間が多々あります。いくら克服者や皮膚科医が「アトピーは治るよ!」と謳っても、その過程は相当の我慢と犠牲が必要なのは明白で、たいていは今の生活を180度近く変える必要があります。
 

ちよまん
 

自分の不自由さを仕事にしてみた

 

「そこまでして根治治療したいの?アトピーの為に今の生活を捨てれる?」という問いに、「うん。捨てられます。」と答えられる人は2割もいないのではないかと思います。私自身、根治治療より今の生活の方が大事です。だから今は根治治療というよりは、コントロールできればいいよ、と思うのです。
 

「アトピーの為に今の生活を変えたくはない」→「今できる範囲で最善のアトピー対策を知るだけでも、私たちの生活はもっとラクになるはず!」→「でもその仕組みが今はない。」→「ないなら、作らなくては。」という気持ちの変化で今、アトピンを開発しています。実は、7分間に1件、ネットの世界ではアトピー対策の記事が更新されていて、yahoo知恵袋に6万件記事があるのですが、情報が多い分、自分に合った対策法が見つからないのが現状なのです。
 

私自身、このままでは不便が多く我慢だらけの人生だという思いが強く、開発者でありながら、アトピンを早く使いたいという気持ちが強いです。どちらにせよ、私はアトピーが理由で長くは無茶できません。でもずっとやりたかった起業を経験せずに次に進むのも嫌だ。だったら、アトピーと向き合いながら、アトピーの人の為のインフラ作りに人生をかけてみようと思うのです。
 

起業ってすごく楽しいですが、センスがないと本当に難しいなとも感じています。「辛い経験を活かしてみんな起業しようよ」なんて気軽に言えませんが、「自分だからできること」に出会ってからは毎日が充実しています。この先さらなる大きな逆境があったとしても、絶対にアトピンを育てていきたい。そう思いながら今日も開発に励んでいます。アトピーで悩んでいる方の助けになればと思います。
 

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この記事を書いた人

野村千代

1986年生。法政大学卒。日本と韓国のハーフで、韓国系の貿易会社、EC会社に勤務した後、2012年にフリーランスとして独立。1年程韓国と日本でスタートアップ・ベンチャーのローカライズ事業を展開するが、持病であるアトピーの悪化により数ヶ月療養生活を送る。自身のアトピー経験から、現在はアトピー患者の為のウェブサービスuntickle(アンティクル)を立ち上げる。アトピーの人が気軽にかつ継続してアトピーと向き合える仕組みづくりに取り組んでいます。