北海道、沖縄、日光。ごくごく個人的な理由によって、心の底から楽しめない観光地のトップ3。
その理由は、思いっきり楽しむならレンタカーが必要だから。車を改造しないとアクセル・ブレーキが踏めないという足が不自由な身体障害者にとって「旅先で車を借りて、自分で運転して、観光地をドライブする」というのはちょっとした夢。どうやらその夢が叶いそうな気配をニコニコレンタカーが届けてくれました。
ニコニコレンタカーで6店舗を運営する株式会社マーケティングインフォメーションコミュニティが、2016年7月4日から車いすユーザーが好きな車を選択し、無理なく運転できるサービスを開始しました。株式会社ニコ・ドライブが製造している、脱着可能な手動式アクセル・ブレーキ「ハンドコントロール」を店舗に導入し、その場で設置、すぐに運転できる体制を整えました。
左手で動かしているレバーが手動のアクセルとブレーキ。つまり、車いすユーザーにとって、自分が運転できる車を借りることができるサービスが始まったということです。
今まで介助用の装備が付いた福祉車両のレンタカーはありました。それは、どちらかといえば、旅行や送迎目的で、高齢者や障害者が誰かに運転してもらうためにに利用する印象が強いものでした。「自分が乗る」ためではあるものの「自分で運転する」ものではありませんでした。この違いは、実はすごく大事なことだと思います。
サービス開始の背景には、今年4月に制定された障害者差別解消法があり「車いすユーザーがレンタカーを借りることができない」問題を解決に導くための施策となっています。また、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、世界からたくさんの障害者が日本を訪れることを想定し、サービスが展開されていくことが想像できます。
現在は、新千歳空港店、新横浜駅店、成田空港店、長崎空港店、福岡空港店、鹿児島空港店の6店舗でのサービス実施とのこと。この6店舗での実績次第でサービス展開されていくことになるようなので「借りまくれば広がる」ことになります。
ちなみに「左アクセル」という改造をする必要がある私にとっては、ストレスなくレンタカーを借りることができるまで、あとちょっとの辛抱かなと感じられるニュースです。ちょっと提案にいってみようかな。
●こちらのプレスリリースからニュースを入手
バリアフリーレンタカー、始まります!ニコニコレンタカーが、全国直営6店舗でハンドコントロールを導入。|ValuePress!(2016.7.4)
https://www.value-press.com/pressrelease/165026