youtubeで動画を漁っているとたまたま見つけたのが、ドイツのTV番組の動画。
※競技風景は4:00くらいから。
障害者スポーツのひとつであるゴールボールを人気TV番組用に編集し、1対1で戦う企画として放送したのがこの動画です。私はドイツ語は分からないので、出演者が何を話しているかはさっぱりですが、ゲームを楽しむ出演者や周りで盛り上げる出演者の一言一言は、今でいう「VS嵐」や昔でいう「東京フレンドパーク」を想定すれば、なんとなく想像がつきそうな気がします。
ゴールボールは視覚を遮断して球(中に鈴が入っています)を転がし合い点を取り合う競技で、「見えない」ことで起こる面白さや難しさが醍醐味のひとつです。見えないからこそ音で想像しなくてはならない球の軌道、見えないからこそ自分のポジションが把握できない困難さ。やるからこそ分かる面もありますが、外から見ても凄さは伝わります。実際にやっても楽しいですし、見ても楽しいスポーツです。
TV的に編集するのであれば、「見えない」ことで起こるミスを笑いに変えたり、「見えない」状態でも作り上げた成果を興奮に変えたりと、様々な伝え方が考えられそうです。パラリンピックの正式種目ですし、障害者スポーツとして本気で取り組んでいるひとからすれば、バラエティ番組のひとつにしてほしくない面はあるかもしれません。ただ、広く認知してもらうという観点でいえば、ひとつの選択肢だと思います。
サッカーをやるのはちょっと…というひとがフットサルを楽しむ。野球をやるのはちょっと…というひとがアミューズメント施設にあるストラックアウトで楽しむ。これと同じように括るのは言い過ぎかもしれませんが、障害者スポーツを障害の有無関係なく、多くのひとが身近に楽しめるように一般社会に近づいていくことは、2020年の東京パラリンピックを前にして大切なように思います。2020年はゴールデンタイムに障害者スポーツがTVで流されることは間違いありません。そのときに初めて見るのか、見たかったんだよねと思って見るのか、この差は想像以上に大きいのではないでしょうか。
TV番組でどうすれば障害者スポーツの面白さが伝わるのか、そのいい提案のひとつが今回見つけた動画です。