今年度は年金受給額が上がります!

総務省が1月末に発表した「平成26年平均の全国消費者物価指数」によって、平成27年度の年金額は昨年と比べて0.9%引き上げられることになりました。マクロ経済スライドによる調整、特例水準の段階的な解消といった、一般人にとっては分かりづらい指標から算出された結果となりますが、通常4月分の年金が支払われる6月(年金は後払いなんですね)から引き上げられた額での支給となります。要は「6月から受給額が増えますよ」ということです。
 

【参照先】
厚生労働省プレスリリース(2015.1.30)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12502000-Nenkinkyoku-Nenkinka/0000072680.pdf

厚生労働省トピックス(2015.4.1)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080225.html
 

具体的な数字で見ますと、国民年金の満額受給者の場合、平成26年度が64,400円だったのに対し、今年度は65,008円となり、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額として割り出される厚生年金の場合だと、219,066円から221,507円となります。これは障害年金にも適用されます(意外と障害者自身が障害年金の存在を知らないことも多いです)。
 

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受給額が増えるということは毎月納める額も増えるようで、平成26年度から340円の引き上げとなり、今年度は15,590円が保険料、そして来年度の増額まで決まっていて、670円の引き上げで平成28年度は16,260円(月額)となります。「年金を払いたくない」という若者が増えつつありますが、「払う金額は増え、もらえる保障は立てづらい」というイメージを払拭することも必要ですし、「どうやって年金って払うの?どこに相談すればいいの?」ということを多くの若者が学校で教えてもらってない以上、年金制度を分かりやすく解説する仕組みも必要だと思います。下記は日本年金機構のページですが、理解するにもなかなか苦労します。
 

●20歳になったら
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=1791
 

●障害者だって年金もらえるよ
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=3225
 

●ご家族が亡くなった場合には(遺族年金)
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=3228
 

学生はとりあえず免除申請、就職したら人事か労務に問い合わせ、転職の際には厚生年金の引き継ぎ等が必要、障害を負った・家族が亡くなったときは役所に行くor社労士に尋ねる、起業や独立は年金事務所に、結婚して扶養に入るなどのときも不安な場合は年金事務所に。このあたりを知っていると案外簡単です。全部年金事務所に相談すれば解決するといえば解決しますが、公的機関は行く側が申し訳なさを感じるときがあるのが玉にキズですね。

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