ハローワークが策定した就業継続サポートプラン

全国のハローワークで「就業継続サポートプラン」の実施が9月1日から始まりました。多くの企業が人材不足を叫び始めた中、採用だけではなく、職場定着・離職防止を目的とした支援体制を整えることに本腰を入れたことになります。
 

この就業継続サポートプランでは、

・若年者をはじめとする一般従業員の職場定着
・障害のある従業員の職場定着
・メンタルヘルス不調の従業員の就業継続等
・疾患を抱える従業員の就業継続
・育児・介護をする従業員の就業継続

という5つの分野において、積極的にサポートしていくことが策定されています。
 

若年者、障害者、メンタル不調者、疾患患者、育児・介護者という5つの属性は、働くことに困難を抱える、いわば「働きづらさ」を抱えているひとたちです。自分自身の体調や精神状況、家族との時間との兼ね合いなどが必要となり、一般的な就労体系や働き方だとなかなか働くことが難しい。それが企業側の「雇いづらさ」を生み出しています。今回のプランはその間をつなぐべく、ハローワークが大々的に取り組んでいこうという表れです。
 

働きづらさと雇いづらさは表裏一体。どちらかを解決すればいいというわけではなく、どちらも解決していかなくては相互の課題解決ができないという構図です。ハローワークもそれぞれの属性に対して、手厚いサポート内容を用意しているので、使える/使えないはそれぞれの企業の状況によって分かれると思いますが、選択肢は多いなという印象です。
 

ただ、ハローワーク然り、企業然り、雇われる側然り、対処療法だけではなかなかこの問題は解決しません。個人的には「働くこと=職場に居ること(勤務時間内)」という前提条件を覆さなくては難しい気がします。テレワーク(在宅勤務)を推進するというよりは、「決められた仕事をいかに短時間で切り上げ、報酬を得るか」という労働時間の短縮を前提とした生産性の向上を企業と労働者が協力していくべきではないでしょうか。職場ありきの働き方ではなく、仕事(役割・責任)ありきの働き方です。
 

働きづらさを抱えるひとの根本的な課題は時間に由来することが多く、雇いづらさを抱える企業が抱える課題は就労規則と職場環境の整備です。通勤する、職場にいるという前提を外せば、解決できる部分も多いように感じます。「働く」を空間(人間関係も含まれます)で捉えるのではなく、時間で捉えてみる。働きづらさを抱えているひとほど、短時間でいかに稼げるか(仕事をこなせるか)という考え方にシフトしてみたほうがいいかもしれません。
 

(参照)
ハローワークで「就業継続サポートプラン」を実施します|厚生労働省プレスリリース(2015.9.1)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000096095.html

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