雇用環境整備士という資格、知っていますか?

雇用環境整備士という資格があります。これは育児中の方や障害のある方、年齢に不安がある方にとって働きやすい職場を整備するための資格です。育児者、障害者、エイジレス(年齢不問)とそれぞれ資格がⅠ種・Ⅱ種・Ⅲ種と分かれていて、資格を発行している一般社団法人日本雇用環境整備機構の講習会や認定試験を受けることで資格が発行されます。
 

私自身、障害者雇用に関する仕事をすることもあり、何らかの資格を持っていたほうがいいかもしれないなと思っていた矢先、たまたまこの資格の存在を知り、雇用環境整備士Ⅱ種(障害者雇用)を取得しました。とは言っても、この資格を使って何か仕事をしているわけではありません。どちらかと言えば、障害者雇用に関する基礎知識や障害者の種類別の配慮事例等を知ることができた上で、資格をもらえてラッキーだったなという感覚が強いです。
 

Ⅱ種に限って言えば、従業員数の2%の障害者を雇用しなくてはいけないという法定雇用率の問題があることで、企業は障害をもつ社員を雇わなくてはいけなくなりました。初めて障害者を雇うという企業にとって勉強の一環で取るほうが向いているかもしれませんし、障害者を雇用するだけでなく、働きやすい職場を作ろうと努力しているというメッセージを求職中の障害者に伝えられるメリットが強いかもしれません。
 

作業風景①

特例子会社での障害者雇用の現場風景


 

Ⅰ種の場合は、子育てと仕事がうまく両立できるような職場を整えるための役割を担っていると言えるでしょう。子どもがいるという理由だけで働けない、働きづらいというのは非常にもったいないこと。この資格を持っていることが企業として子育て中のママさん(特に)への安心感を生み出すのかもしれません。
 

Ⅲ種の場合は、年齢不問のエイジレスという言葉を使っていますが、働く意欲の強いシニア層の取り込み、年齢によって雇用に制限を持たせない意識づけが強いように感じます。採用現場に行けば行くほど、若いほうがいいという言葉を耳にしますが、スキルと意欲がある中高年のほうが実際には戦力となるかもしれません。採用における価値観の変革の役割を担えるⅢ種は、3種類ある雇用環境整備士の中で、最も重要かつ難しい役割を受け持っているように感じます。
 

正直言って、一般社団法人やNPOといった非営利型組織の分かりやすいビジネスモデルのひとつが資格の発行なので、この資格が社会に物申せる資格かと言われればまだまだでしょう。しかし、たかが資格されど資格。資格を取得した瞬間は、多くのひとが職場環境を少しでも良くしていこうという意識をもった瞬間です。その瞬間を忘れずに、資格取得者が職場に帰って工夫を重ねれば、少しでも多くの従業員が働きやすい職場になっているはずです。ブラック企業、ワークライフバランス、イクメンにイクボス。様々な言葉が出てきている昨今ですが、相通ずるのは働きやすい職場環境がいいなという願い。その願いを担える資格かもしれません。
 

今年の夏は東京・大阪で講習会が開催されるとのこと。ご興味ある方はぜひ。
 

(参照)
一般社団法人日本雇用環境整備機構
http://www.jee.or.jp/
 

働きづらさを抱えるひとのためのサイト「ONESTEP」掲載記事の一部を加筆修正し、転載したものです。

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