脱出ゲームで自閉症の世界を体験「88ぶんの1」

88人に1人と言われている自閉症。その言葉や存在を知っていても、どのような障害なのか説明できるひとは少なく、また足が不自由、目が不自由といった障害とは違って、自閉症の方の世界を追体験することは非常に難しいものです。
 

自閉症児とその家族の成長を支援するNPO法人ADDSが開催する脱出ゲーム「88ぶんの1」は、自閉症の方の世界を体験しながら、障害に対する知識や支援方法を学んでいく、未来の学校を舞台とした謎解きゲーム。最近流行しているリアル脱出ゲームや謎解きゲームのエッセンスを「障害者の世界」に持ち込んできた、新感覚の障害体験です。
 

果たしてここから脱出できるかな??
果たしてここから脱出できるかな??

 

旧校舎を使用した会場で、簡単な器具を付けて自閉症の世界を体験しながら、チームで脱出ゲームに挑戦!体験を通じて、お子さんが感じる困難さ、得意なことを知り、そこから見える「多様性」や「個性」への気づきを得られます。座学研修も実施しますので、支援に関する専門知識も学べます。(ADDSさんのホームページより

 

ただゲームを楽しんで帰るだけでなく、体験して感じたことを言葉にしつつ、また、必要な知識をインプットすることで、自閉症の方の世界を知ることができるというのは、非常に参加者目線に立ったグッドデザインだと思います。120分楽しかったねという感想の裏に、自閉症に対する知識や情報を得ることができ、もし自分の子どもが自閉症だったら?というときのセーフティネットまで知ることができたら、これは素敵なコンテンツです。
 

障害者に限らず、社会的弱者の理解啓発活動は得てして座学中心で、知識を体系立てて学ぶことが多いものですが、そこには「楽しさ」という要素があまりありません。もちろん学ぶ楽しさ、知る楽しさというものはあるかもしれませんし、「楽しさ」なんて必要?という言及もあるでしょう。ただ、興味関心が薄い層へのアプローチや学ぶのではなく知りたいという要望に応えるという観点から考えると「楽しさ」という要素は必須のように感じます。
 

(開催概要)
脱出ゲーム×自閉症体験ワークショップ「88ぶんのI」
 

日時:
・8/19(水)19:00-21:00
・9/23(水)10:30-12:30
・9/23(水)14:00-16:00
 

場所:芸能花伝舎
東京都新宿区西新宿6-12-30
(西新宿駅、都庁前駅より徒歩6分、新宿駅西口より徒歩15分)
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/chizu/index.html
 

料金:2500円/人
 

詳しくは下記ホームページより
http://www.adds.or.jp/?page_id=2167
 

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