メンタルヘルスサイト「こころの耳」の情報充足感

何気なく厚生労働省のサイト内をネットサーフィンしていると、「こころの耳」というサイトにたどり着きました。心の健康確保と自殺や過労死などの予防という目的のもとで集められた情報が数多く載っているのですが、厚労省が一般社団法人日本産業カウンセラー協会に委託して運営しているだけあって、情報量がすごい。本当に多い。民間企業でも口コミ情報等を集めながら展開すれば(クックパッドや食べログのように)ここまでの情報量を提供することは可能かもしれませんが、無理じゃなかろうかと思える情報量になっています。
 

「こころの耳」トップページのスクリーンショット
「こころの耳」トップページのスクリーンショット

 

Plus-handicapでもメンタルヘルス関連の記事でご紹介していますが、今年の12月1日から職場のメンタルヘルス対策の一環として、新たにストレスチェック制度が創設されます。「こころの耳」もそのタイミングに合わせて制作されています。トップページからすぐに「5分でできる職場のストレスチェック」を実施することができたり、ストレスチェックに関する法制度を学ぶこともできたりと、ユーザーにとって使いやすいつくりになっています。
 

事業者、労働者、家族等の皆様方からは、「どこに相談すればよいのか」、「どのように取り組めばよいのか」、「どのような支援があるのか」などの様々な問いかけに、既存の情報と新規に作成する情報を一元化して「探しやすい」、「見やすい」、「理解しやすい」情報として提供することにしています。サイト開設後においても、情報の追加・更新することにより「育てる」サイトとすることを考えています。(このサイトについて|運営方針より)

 

労働者のメンタルヘルス対策や予防というものは、かねてより問題視されていたものの、真剣に取り組み始めたのは最近の話です。保健師ライターの杉本が「ストレスをバカにしてるひとは、キャリアをバカにしてるのと同じ。メンタルのトラブルで描いてたキャリアを棒に振るなんてもったいないじゃないですか?」と話してくれたことを思い出すのですが、労働者側も企業側も、そして社会全体も、実はまだ具体的に考えられていないように感じられる分野です。ブラック企業という言葉が認知されたのも、ここ5年10年の話。これからさらにたくさんの情報が集められ、選別され、体系化されていく分野なのです。そこに対して公的機関主導で始まったサイトが「育てるサイト」だと言い切っていることが素敵だなと感じます。私もPlus-handicapの運営などで心的に疲れたときには、このサイトのストレスチェックをやってみようと思います。
 

「こころの耳」|働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト 〜心の健康確保と自殺や過労死などの予防〜
http://kokoro.mhlw.go.jp/

記事をシェア