岸見一郎・古賀史健『嫌われる勇気』ー人はいま、この瞬間から幸せになることができる

皆さん、ごきげんよう。矢辺です。
 

今日はこちらの本をレビューします。この本が言っていることは、私が若者・マイノリティ支援をしている中で感じたこと、対策していたことを見事に言語してくれた本です。
 


 

以下の点に興味がある方はぜひ購読をおすすめします。

  • 人は変わろうとしているのになぜ変われないのか?
  • なぜ劣等感を克服できないのか?
  • 自分のことが嫌いな理由は?
  • 自由とはなにか?
  • 人が生きる意味とは?
  • 対人関係を一気に解決する方法とは?
  • なぜ今、幸せを実感できないのか?
  • どうやったら幸福になれるのか?

 

この本は、幼いころから自分に自信が持てず、出自や学歴、容姿について強い劣等感を持っており、過剰なほど他者の視線を気にしてしまう若者と「アドラー心理学」を学んだ哲学者との対話形式で書かれています。
 

この若者もそうなのですが、私は就職できない若者の相談を受けていて、彼らの共通点として、「自分自身の価値を感じられていない」ということを常々感じていました。自分自身の価値を実感できないので、夢も描けないし、やりたいこともわからない。だから自信を持てないというループに入ってしまう。
 

「なぜ自分自身の価値を感じられないのか」を確認していくと、過去のいじめや親との不仲など、人それぞれそれらしい理由が出てきます。そして、ダメな理由を見つけてしまうと、いつまで経っても変わることができません。しかし、よく考えると必ずしも過去にいじめられた人、親と不仲だった人全員が、自分の価値を感じられていないわけではありませんし、就職できないわけではありません。
 

自分自身の価値を感じられていないのは「自分がそうしたいから」という結論に私は至りました。そうでなければその人が自分自身の価値を感じられないことの説明がつかないのです。この本でも同じことを言っています。
 

 少しくらい不便で不自由なところがあっても、いまのライフスタイルのほうが使いやすく、そのまま変えずにいるほうが楽だと思っているのでしょう。
 もしも「このままの私」であり続けていれば、目の前の出来事にどう対処すればいいか、そしてその結果どんなことが起こるのか、経験から推測できます。いわば、乗り慣れた車を運転しているような状態です。多少のガタがきていても、織り込み済みで乗りこなすことができるわけです。
 一方、新しいライフスタイルを選んでしまったら、新しい自分に何が起こるかもわからないし、目の前の出来事にどう対処すればいいかもわかりません。未来が見通しづらくなるし、不安だらけの生を送ることになる。もっと苦しく、もっと不幸な生が待っているかもしれない。つまり人は、いろいろと不満はあったとしても、「このままの私」で居ることの方が楽であり、安心なのです。

 

自分自身が変われないのは、自分が「このままの私でいる」と決めているからなのです。
 

では、どうすれば「このままの私」から脱却できるのか。
 

それは、「勇気」とこの哲学者は言います。
 

では、どんな勇気なのか。決して、今まで言われてきたようなポジティブシンキングなどではありません。その答えは本を読んでみてください。目からウロコが落ちるでしょう。
 

もし「自分は好きでこの状況を選んでいるのではない!」と思われた方こそ、この本を読んでみてほしいと思います。本に出てくる若者も最初はこの哲学者に反発します。若者と同じような気持ちで読んでもらえれば、この哲学者が言う意味が理解できるでしょう。
 

人は、カウンセリングや命令のような縦の関係では「勇気」を持つことができません。対話などの横の関係で存在を認められた時に「勇気」を持てます。私もこの本を読んで、カウンセリングではなく、ぜひこの本を読まれた方も含め様々な人と「対話」をしたい。そう思える不思議な本でした。厳しいことを言っているようですが、実は愛にあふれた本です。
 


 

ぜひ読んでみてください。
 

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