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society
障害者が作った商品を売る。そこに必要なのは「想い」以上に「戦略」でしょ?—施設の片隅から思う。
私が勤務する障害者施設には、毎週「絵画」の時間があります。利用者の方々が創作活動をしているならば、その中身を感じてみたい、たくさんの人に広めたい、グッズなど商品化したものが売れてほしいという想いは強く、ここ一年は職場に展示された作品を眺めたり、外部の展示会に足を運んだりしていますが、正直な感想を言うと、現時点ではそれらの良さがイマイチ分かっていません。 -
society
生きる価値ってなに?可視化できるの?「人」と「価値」とを結びつけること自体が難しい。
私が障害者支援業界に身を投じた年の7月26日に、相模原障害者施設殺傷事件が起きました。この時から、人の「生きる価値」とは何ぞや?とずっと考え続けています。業界柄、人権研修や差別に関する講演会など、人を尊重することの大切さや虐げることの愚かさを教授して貰える機会がありますが、私自身で考え、結論づけるしかないと分かりました。 -
society
支援者になってつくづく感じた、自分のコミュ力の不甲斐なさ。
「”ございます”もいらない」障害者施設に勤務している私が配属当初、利用者のひとりに「おはようございます」と挨拶をした際、上司に注意された言葉です。ここだけ切り取ると大きく誤解されるので経緯をさらっと。私が配属されたフロアは、自閉症・自閉傾向のある方で構成されています。利用者一人ひとりに様々なこだわりがあり、そのうちのひとりに「挨拶のこだわり」があります。 -
society
知的障害者に対して、どのように「運動×目に見える結果」を提供するかという、施設内での課題
私が勤務する障害者施設には知的障害者しかおりませんが、その個別支援計画でよく見かけるのは「適度な運動をする」です。知的障害者は言葉や学習の発達の遅れだけでなく、てんかん発作や糖尿など、色々な疾病を併せ持っている場合が多く、思い切り身体を動かす機会を増やせないネックになっています。そのため「運動」がニーズに挙がるのでしょう。 -
business
聞こえづらさへの配慮は、障害への配慮というより職場の環境改善への一歩ではないか?
「耳が遠い」という自覚は小学生の頃からありました。昔も今も健康診断の聴力検査では左右ともに「所見あり」。後天的な原因ではなく、遺伝などの先天的なものだという診断を受け、「聴こえ」と同じく「聴き分け」が難しいのだろうと言われました。聞こえづらさを抱えていると、仕事上のコミュニケーションでいくつかの問題が発生します。 -
society
見えない障害の見分け方って支援者でも難しい。
今、私は障害者支援の仕事をしていますが、実は高校3年の3学期まで「知的障害者に触られると、うつる」と思っていました。もちろん、そんなことはありえないことと分かりましたが、気持ちとしてはそれくらい強い抵抗感と偏見を抱いていました。しかし、この仕事に就いて1年半以上が過ぎ、少しは知的障害者の特性も理解してきました。