前回、生きづらい人ってやりたいことに縛られてない?という提言がしたくて
という記事を書きました。
詳細は記事を見ていただければと思いますが、簡単に言えば「やりたいことがなくても死にはしない」「それでもやりたいことを見つけたければ、まずはやりたくないことをたくさん出して、そこから共通点を見つけ出せ」という内容です。
やりたいことがあっても、それに見合う能力がなければ意味がありません。というわけで今回は「やりたいことの広げ方」について書いてみます。
「できる」ための第一歩は「できない」ことを知ること
「できる」の反対って「できない」。では、あなたは何ができて、何ができないんですか?そもそも「できる」と「できない」の判断基準はどこにあるんでしょうか?
できるようになるためには、自分ができないことを知っておく必要があります。では、今のあなたができないことはなんでしょうか?
自分ではできると思っているけど、実はできないこともあるかもしれません。逆に、自分ではできないと思っているけど、実はできることもあるかもしれません。「できる」と「できない」の境界線はどこでしょう?
自分が思う「できる」と他者が評価する「できる」は違う
「できる」と「できない」が明確に線引きできるものは多くはありません。線引きが明確なものは、例えば「100mを10秒台で走ることができる」は明確な線引きが可能です。一方で「私はエクセルを使って仕事ができる」と言った場合、人によって「できる」の基準は変わってきます。
できることを増やす際に大切なことの一つは「要求されている水準を知る」ことです。どのレベルまで到達すれば「できる」のか、その基準は人によって様々です。少し意味は違いますが、いわゆる期待値の調整も要求水準を知るための一つの方法です。
「できる」かどうかなんて、結局は相手の要求水準次第
要求水準次第で「できる」の基準なんて変わってきます。そして、要求水準は人によって変わります。だから、今の会社では「営業ができる」人も、上司が変わったり、他の会社へ転職したりしたら「営業ができない人」に変わるかもしれません。
一度できるようになれば、そのあともずっとできるなんてことはなくて、ちょっとした環境の変化で途端にできなくなってしまうことだってあるのです。
自分が「できる」と思ったらそれでいい
環境の変化によってできなくなることがある以上、「できる」と「できない」の判断は主観的なものです。
主観的なものなのだから、自分で「できる」と思ったら、できるのです。それでいいのです。自分が「何もできない」と思っている人は、勝手に自分に対する要求水準を上げてしまっているのです。だから、あなたができるようになる一番簡単な方法は、自分自身への要求水準を下げることなのです。
「やったことができないからできない」は甘え
他人からの評価も自己評価も関係なく「できないものはできない!」という人がいます。そして、そういう人からよく聞かれる言葉が「やったことがないからできません」。
はっきり言いましょう。
「やったことがないからできない」は甘えです。
やったことがあってもできない人は結構います。
やったことがないけどできる人もちょいちょいいます。
やったこととできることの間に因果関係などないのです。
生きづらさと向き合うときに大切な考え方の一つが事実と意見を区別することです。「やったことがない」は事実です。「できない」は意見です。なぜなら「できる」と「できない」の基準は人それぞれなのですから。
もし、あなたが「やったことがないからできない」と思っているなら、そこで思考停止せずにもう一歩踏み込んで、できない理由を考えてみましょう。できない理由も様々です。
・やり方がわからないからできない
・やるのに必要なスキルがないからできない
なのか、どちらですか?
場合によっては、
・要求される基準がわからないからできない
と思っているだけかもしれません。
質・時間・意識レベルで「できる」を整理する
そうはいっても、他者基準の中でできることを増やしたいという人もいるでしょう。そんな方には、できることを質・時間・意識の3つで分けて考えることをおすすめします。
質とは、アウトプットの質です。より良いアウトプットをだせるようになることが「できる」です。
時間とは、より効率的にできるようになることです。より早くできるようになることが「できる」です。
意識レベルとは、無意識にできるようになることです。意識せずに、身体が勝手に動くようになることが「できる」ことです。
質、時間、意識レベルの3つで考えると、今まで「できる」と思っていたことも、実はもっと「できる」ようになる可能性があるのではないでしょうか。新しいスキルや知識を得たり、資格をとることだけが「できる」ではないのです。