【イベントレポート】お金への考え方ひとつで生きづらさは変わるのか?「カードゲーム」で学ぶお金ってなに?

「生きづらい」と感じているひとに対して、例えば、月収50万円の仕事を紹介すると生きづらさは解消するのでしょうか。あるいは、政府が一定の水準以上の生活を担保できるベーシックインカムを支給することを決めたら解消するのでしょうか。
 

生きづらさを感じる背景はそれぞれで異なるので「お金」で解消するとは一概には言えません。誰もが羨むような額の収入を得ていても「生きづらい」と感じるひとはいますし「お金」が原因ではないひともたくさんいます。しかし「お金」が解決策となる生きづらさは、間違いなくあります。
 


 

仕事柄、障害者の就労移行支援施設に足を運ぶことがありますが、そこには就職に向けての準備や訓練を積む方々がいます。すぐにでも就職できそうな方もいれば、障害受容や障害の状況改善が進まなければなかなか難しそうな方もいて、それぞれに合ったサポートを受けています。
 

そんな環境を横目にしつつ、毎回ふと思うのは「自分がいくらお金を得れば、自分にとって満足のいく生活が送れるのか、ここにいる一人ひとりは数値で理解しているのだろうか」ということです。
 

5万円なのか、10万円なのか、30万円なのか。家族がいるのか、実家暮らしなのか、利用している社会制度があるのか、資産がある家庭の出身なのか。志向や価値観、背景や状況によって、その数値は変わります。
 

自分にとって必要なお金を得るにはどうすればよいのか。仕事に就かなければ得られない金額なのか。それこそ、バイトじゃダメなのか?生活保護じゃダメなのか?働かなくてはならないのか?
 

お金以外にも仕事に就きたい理由はあるはずですが、上記の問いの回答を自分なりに持っていなければ、お金が原因となっている場合の生きづらさは解消できないのではないでしょうか。
 

お菓子をつまみつつ、多種多様な背景の参加者でワイワイ。


 

生きづらさを感じているひとの一部は、自分の生活に必要なお金を数字で把握しておらず、また、お金について考えること、向き合うことをそれとなく避けているのではないか。そして、稼ぐ、儲けるといった発想にちょっとした嫌悪感や抵抗感のようなものを抱いているのではないか。
 

明確な根拠があるわけではありませんが、生きづらさを感じているひとと多く接してきた中で湧いてきたPlus-handicapなりの仮説です。そしてこれは「支援者」と言われるような方々にも当てはまるのではないかと感じています。
 

そこで、お金に対する自分の考えを振り返る時間をつくってみようと企画したのが、11月27日にさわかみ財団さまと実施したイベント「学校では誰も教えてくれなかったお金のはなし。「カードゲーム」で学ぶお金ってなに?」です。
 

学校でも職場でも教えてくれない、自分から学びにいかなくてはなかなか知ることのできない「お金」について。お金に対する考え方を見つめ直し、お金を得るってどういうこと?お金を使うってどういうこと?を「カードゲーム」を楽しみながら考えてみました。
 

「カードゲーム」には、農家、漁師、スーパーマーケットという3つの役割が登場し、「お金」と「モノ」を回しつつ「アクシデント」を乗り越えながら、小さな経済を回していきます。
 

ゲーム自体は、どうすれば全員の暮らしを守ることができるのか、自分の役割をまっとうすることができるのかが目標となりますが、ゲーム全体を通して、お金を得ることへの自分の考え方、お金を使う際の自分の考え方が明らかになっていきます。時には交渉が必要なので、自分のコミュニケーションのクセまでバレます。
 


 

「シンプルで誰にでも分かりやすいルール。あっという間の2時間だった。」

 

「自分が感じているお金へのイメージ、商売へのイメージが明確になった。ガツガツ儲ける!みたいな発想は苦手かも。」

 

「自分さえ良ければいいというゲームではない。お互いが助け合っていくって大事だし、お金や経済ってそういうことなんだって気づいた。」

 

参加してくれた皆さんの意見や感想です。
 

このゲームを体験することでお金持ちになれるわけでもなければ、投資が上手くなるわけでもありません。お金って?ということに向き合った帰り道に、自分に必要な収入はいくらだろう、毎月いくらくらいの支出があるだろうと考えてもらえるだけで、日々の暮らし、特に家計に対する意識が、ちょっとだけ変わるはず。それだけで十分です。
 

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