障害について知るだけではない。考えてみる大切さ。ーThink Handicap イベントレポートー

皆さん初めまして、村田望と申します。この度、プラスハンディキャップに関わることになり、10月2日に調布市で開催されたイベント「Think Handicap」に参加・登壇してまいりました。
 

10月2日に開催したイベントにはたくさんの方にお集まりいただきました。

10月2日に開催したイベントにはたくさんの方にお集まりいただきました。


 

イベント前半では「障害を知る・体験する」というテーマで、いくつかのプログラムから1つ選ぶというものでした。「様々な障害の方への接客体験」「発達障害の体験」「アイマスクをしてパラディスボールをする体験」「災害時、障害のある方は何に困るか考える記号カラダ体操」があり、私は「記号カラダ体操」を選択しました。
 

「記号カラダ体操」は、障害のあるなしに関係なく、災害時にどうすればよいのか。いざという時に必要な地域の絆を深めるために、記号カラダ体操でコミュニケーションを取ろう、というプログラムでした。
 

車いすに乗った後ろ姿が私です。 記号カラダ体操中の一コマ。

車いすに乗った後ろ姿が私です。
記号カラダ体操中の一コマ。


 

今回参加して感じたことのひとつに、「障害や病気=大変」という固定観念の存在が挙げられます。「記号カラダ体操」の中で、障害のある方に質問するという流れがあったのですが、
 

「(障害があって)大変ですね。」
「いや、生まれつきなので大変ではないですけどね。」
 

という場面がありました。
 

このやり取りは障害者が直面することがあるやりとりのひとつです。障害がある私自身もついつい他の障害がある方に言ってしまうことがあるのですが、なぜ言っちゃうのか考えてみました。それは、その障害の状態を推測してしまっている。もしくは「何を話したらいいか分からない」からではないかと思います。
 

私は筋肉が衰える身体障害を持っていますが、他の障害のことはあまり詳しくありません。例えば、視覚障害の方と接する前までは、何が必要か「なんとなく」でしか分かりませんでした。「なんとなく」分かる気がするんです。そのため、初めて接したときには「見えないと大変じゃない?」とつい言葉に出てしまいました。今でもまだまだ分からないことが多いです。
 

また、「大変ですね」という言葉は、想像できないことに直面した時に出る口癖なのかもしれません。「大変ですね」と言えば、話がつなげられるのではないかという思惑があるのかもしれません。
 

ですが、助けを借りることがある私の視点で見ると、そこで「大変ですね」で終わらせてほしくはありません。本当に大変なのか?手伝いを必要とする場面はどこにあるのか?「大変ですね」という言葉で済ませるのではなく「相手のことを考える」ところへ一歩踏み出してもらえると嬉しいんです。
 

パネルディスカッションは皆さん熱心に聞き入ってくださいました。

パネルディスカッションは皆さん熱心に聞き入ってくださいました。


 

後半のパネルディスカッション。「障害者のリアルを知る」というテーマで話していく中で「理想の障害者像はどんなものか?」という質問をしました。私も車いすの友人から初めて聞いた時は、そんなものがあるのかと驚きました。その人が言われた「理想の障害者像」とは、「ただ車いすに乗っているだけで、基本的な生活(仕事・家事・外出など)を一人でできる」人のことを指していました。友人と同じ障害を抱えている方々の中での「理想的な生活」を障害者像という言葉で指していたのかもしれません。
 

パネリスト全員から「理想の障害者像なんてない」というお話を聞いて、少し安心しました。なぜこんな質問をしたのかというと、そういう意識があるのならどんなものか聞いてみたいと思ったからです。意地悪な質問をしました、私。
 

今回は障害者のことを知って考えてもらうという目的のイベントでしたが、障害者自身が能動的に発信・行動する必要もあると思います。それが、社会に障害者という存在が意識され、障害者に対する行動の変化に繋がると思います。
 

障害があっても外に出回る、イベントに参加して発言する、自宅からネットで発信するなど、方法は沢山あります。「今の自分」に何ができるかを考えて行動することが「お互いを理解する」事への第一歩になるはずだと、私は信じて活動しています。
 

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